なぜF1は1600ccターボに変わるのか(1)
F1は014年から新しいエンジンレギュレーションをスタートさせます。
現行の.4リッターV8エンジンから1.6リッターV6ターボエンジンへと使用するエンジン型式が変更されるのです。
現在使用しているエンジンは008年迄に開発・設計されたものです。
F1のコスト削減の一環として008年以降、エンジンの信頼性をあげるための改良を除いてパワーアップ目的などのエンジン開発が全面的にストップしたからです(新規参戦したコスワースは例外的にエンジン開発が認められましたがその競争力は低いものです)。
エンジン開発のストップはエンジン間のパワー格差を固定化し、メルセデス製エンジンが他よりパワフルであることが常識化しています。
しかし今回のエンジンレギュレーションの変更はそういう現状を改善するのが主旨ではありません。
F1エンジンの燃費を改善し、環境に考慮していることをアピールすることが目的です。
スポンサーからお金をもらうことで運営が成り立っているレーシングチームや自社のイメージアップのために参戦している自動車メーカーにとって、F1を無駄にエネルギーを消費している存在と思われないようにすることが大切だからです。
過去F1にはターボエンジンが使用されていた時期があります。最後にターボが使用されていたのは1977〜1988年の11年間です。
特に1980年代の中盤はターボエンジン全盛期といっていいでしょう。
その頃の市販車を含めてのターボエンジンの印象は決して低燃費というものではありませんでした。
排気圧を利用して空気と燃料を高圧でエンジン燃焼室に送り込むターボは元々は空気の薄い高空を飛ぶ飛行機エンジン用に開発されました。
これを自動車に応用・実用化された時に実際に使用された車の
車種はスポーツカーや高級セダンでした。
いずれもパワーアップが目的で競合車と比べて燃費が良くなるものではありませんでした。
その後実用車についても同一車種中のバリエーションの一つとしてターボエンジンが採用されていきましたが、それもスポーティさを前面にだしており、「ターボ車は(ガソリン)大食い」というイメージが払拭されることはありませんでした。